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自序
 この詩詞聯集は“中山逍雀漢詩詞講座 観賞と創作”の一環として、鑑賞者並びに創作者の便に供するために編輯した。
 提示の作品は総て、中華詩詞壇に投稿して、先方の機関誌紙に掲載された作品である。
 中華詩詞壇では、同人の作品と遜色なければ、紙面の都合に合わせて適宜掲載してくれる。登載作品の中で、目にとまった作品には、編者や顧問が評を為して、参考作品として掲載する。
 長年に亘って送稿していると、誌紙面に評が載った作品もあり、更に長い間には、著者には全く繋がりのない文芸誌紙に転載されたこともある。
 国家行事の時には作品応募を案内してくれ、その都度投稿していたが、何しろ相手は漢民族の詩家なのだから、その中に混じって、外国人の著者が選に入る事は極めて難しい。
 漢詩詞は中国本土に限らず、全世界の華僑も嗜み、彊域が広大であれば、言語に於いてもその地域性は多様である。日本では漢語のアクセントを一般に四聲と言うが、現実の社会では六聲も有り、八聲も有る。
 彼等は普段の生活の儘に、耳を頼りに作品を作っていて、韵書や平仄書を座右に置いて居るわけではない。依って、日本で言うところの平仄も韵も、大方に於いて適応するが、総ての地域と、その作品に適応出来るものではない。更に同じ物事でも地域によって、其の述べ方・・・言い回し方が異なることは多々ある。
 著者は、その都度相手側に合わせる事も多いので、詩詞法が一貫しているとは限らない。その事によって猶更、日本の尺度に対応しない場合が出て来る。
 因って読者が、本書の作品に対して、日本に通用している詩法に則って研討を試みても、その意義を為さない場合がある。だが其れは、日本の尺度に合わないだけの事で、中華詩詞壇での詩法には適って居て、掲載作品は、現代中華詩詞壇で通用したことだけは確かである。
 題材は多岐に亘って採用したが、個人作品なので、傾向を雑多にすることは所詮無理である。亦漢詩詞は、自己の思いを他者に訴えると言う意図が、根底にあるので、その点に留意して、観賞や創作に活用して戴ければ幸である。
平成22年12月15日
中山逍雀

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