剣舞とは

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 まず「詩吟」というものがあります。これは中国の漢詩や日本の漢詩や和歌に節調をつけて詠うことです。また最近では演歌や童謡を漢詩に書き換えて詠う歌謡吟詠というものも出てきています。

 剣舞や詩舞は『詩吟』に合せて舞うことを言います。歴史的には色々と言われていますが、基本的には・剣を使っていたら『剣舞』・剣を使っていなかったら『詩舞』と言われています。詩舞は扇などを持っている事が多いと思って頂けばいいと思います。
 『剣舞』と『詩舞』を両方合せて『剣詩舞』と言います。

 剣詩舞はただ舞うだけでなく『漢詩』の内容を表現し、多くの人に見て頂く日本の伝統芸能です。剣舞の発祥は江戸末期(安政期)の頃に江戸幕府の直轄学校『昌平校』の学生から始まったと言われています。詩舞は剣舞と比べて遙かにその歴史は古く、千年の歴史があると言われています。また中国においては幾千年の昔から詩を吟じ舞っていたそうです。

 詩吟に採用される漢詩の題材が悲憤慷慨調が多いため、剣舞は勇壮で戦闘的な題材が多いですが、詩舞の題材は人間の喜怒哀楽・思想・自然を詠んだ詩が多いようです。

 剣詩舞は動と静の組合せからなり、時には激しく、又時には優雅にやさしく表現します。主に日本刀を用いて舞うのですが、剣舞の発祥が武道であるため、舞の中の刀法が居合や古武術に従っているのが特徴です。

 昔は真剣を使うこともありましたが、現在は模擬刀を使用します。模擬刀は居合刀ともいい、刃金こそ入っていませんが、真剣と同じ造り、同じ重量があります。また、アルミ製の軽い模擬刀もあります。

余談

吟詠
 吟詠は以前は無伴奏でしたが、現在では邦楽器はもちろん、洋楽器やシンセサイザーなどによる多彩な伴奏が付くようになりました。一人で吟じるのを「独吟(どくぎん)」、一曲を数名でリレーのように交替しながら吟じるのを「連吟(れんぎん)」、団体で斉唱するのを「合吟(ごうぎん)」といいます。

 吟詠には吟詠独特の発声法があります。もちろん個人によって少しづつ異なるのは、声楽やPopsなど他のジャンルと同じです。
 何か歌うことをされている方には、異なるジャンルの異なる発声法を知ることはとても興味深いことだと思います。異なる要素に気付くと、同時にまた共通する要素にも気付くからです。

剣舞
 念仏風流踊りの一種で、面をつけて躍るもの、面をつけないものに大別され、念仏剣舞、ひな子剣舞、鎧剣舞、大念仏(本剣舞)などの種類がある。「けんばい」の語源は、刀を持って激しく躍ることから、あるいは大地を踏みしめる動作「反閇(へんばい)」からなど諸説ある。盂蘭盆に祖先の霊を慰めるのが主な目的で、悪霊退散、衆生済度などの意味をもつ。鬼剣舞も念仏剣舞の一種で、一般的には「さるこ」や「かっかた」と呼ばれる仏の化身(地域によっては道化面や狐面の場合もある)が「いかもの」などと呼ばれる忿怒面の怨霊(または亡魂)を打ち払う様子が描かれる踊り。ひな子剣舞は女児を中心とした華やかな舞踊と太鼓の曲打ちが特徴です。

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