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對句各體総論TopPage

総論

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 對句とは、有る対照に対しての、こちら側の形体を謂います。そして對句は、漢字文化に限らず世界のあらゆる文化に存在します。欧米文・日本語文・漢字文など眼に触れることの多い文面に時折見受けられる文体です。

 一般には“對”と謂えば、二句が謂われるが、二句に限った事ではない。現実には三句も四句も有る。目次の殆どは二句の對仗を対象に項を設けているが、この二句の對仗は“両句對・合壁對”と謂われる對法である。
 本講で述べる對法の殆どは、両句對・合壁對の細目である。

 此処は、漢詩詞の解説ページですから、漢詩詞に限って説明を致します。
 日本国内の漢詩詞解説書で、対照する複数の句を一括りにして「對句」との記述を眼にすることがありますが、この記述は誤りです。漢詩詞の場合は概ね「出句+落句」で構成されますが、対を構成する場合は「出句+對句」の構成となります。章の對(隔句對)の場合は、例えば、「頸聯+對聯」という形となります。前後の関係が有るのです。

 二句一纏めとして謂う場合は「對仗」といいます。對の効用は、覚えやすさ・喋りやすさ・ベクトルの和に似た効果を演出出来ることに有ります。對句の構成要件は、対照句に対して、句の構成形体が同じであることです。世間一般に謂われている対の名称を簡単に解説します。

追加要点:
 詩歌は目で見て、耳で聞いて!と二つの要素がある。語彙の構成と配置など、眼で判断できる要素と、耳で聞いての判断もある。平仄と韵は聴覚判断に起因するのだが、平仄と韵の外にもう一点「双聲」がある。聲、即ち子音の重なりによる効果がある。

註:以下の名称は、見方によって付けられたのですから、一組の對仗が複数の分類に跨って該当する事は往々に見られます。

 正名對・同類對・虚実對・連珠對・双聲對・双聲仄對・畳韵對・双擬對・文字對・天文對・時令對・地理對・地名對・宮室對・器物對・衣飾對・飲食對・文事對・草木對・鳥獣對・形体對・人事對・人倫對・人名對・史事對・方位對・干支對・朝夕對・視聴對・実字對・虚字對・連綿對・連綿字對・畳字對・連綿對・双聲對・畳韵對・巧変對・錯綜對・倒装對・疑問對・問答對・借音對・借義對・借字對・的名對・異類對・双擬對・廻文對・離合對

 

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