漢詩詞対句隔句對 中山逍雀漢詩詞填詞詩余楹聯創作講座

こちらからもお探し下さい形式 扇對・扇面對とも言う

 隔句対とは、Bは@の対句、CはAの対句と成っている構成の対句を言う。即ち句を隔てて飛び飛びに成っているから隔句對と言う。

  @□□□□□□□,
  A□□□□□□□。
  B□□□□□□□,
  C□□□□□□□。

 然し、これは一句毎にバラバラにした時の見方で、@A句を出句として、BC句を落句とすれば句を隔てては居ない。(十文字若しくは十四文字の句と見なす)

  @□□□□□□□,A□□□□□□□。 A
  B□□□□□□□,C□□□□□□□。 B

 @A句の構成に少しばかりの制約がある。@A句に各々主語があると、@A句が一つの句とは成らず二つの句となって仕舞うので、@A句で主語を一つにするか或いは両句とも主語を省く。

 A句を出句とし、B句を落句とし、この場合はB句をA句の対句とする。
  空庭惟有月,皎皎照喬松。
  偉業真如夢,時時憶旧蹤。      主語は空庭と偉業

  臥聴聯堤烟薬爆,千人歌妓似弾絃。
  仰望廣漢炎精散,萬片花唇如鏤天。  主語が省かれている。

註:この作品は、臥仰對と隔句對の二つの詩法が用いられている。

 出句と落句は、前後の関係がなければならない。出句と落句の関係が並列で有るならば、隔句對にする意義が失われる。見方を換えれば、出句と落句の関係を前後の関係にする為に隔句對を用いるのである。

○○●●○○●,●●○○●●◎。
庭前淡白横斜影,馥郁魁春濺塵清。     視点場

●●○○○●●,○○●●●○◎。
山麓遙郷峻矗閣,依然如画逐雲行。    遠景

 

●●○○○●●,○○●●●○◎。
白屋門前春尚浅,棠梨胡桃半無枝    視点場 註:棠梨是からなし ;胡桃是くるみ

○○●●○○●,●●○○●●◎。
青年血性人如問,勉学恋情兩念之。   虚景

 

●●○○○●●,○○●●●○◎。
居處無醇何事好?厨房只有百家編。   問答

○○●●○○●,●●○○●●◎。
書中迎友向誰語?暁欄相思五彩箋。   問答

註:隔句對を扇對とも言う。

注意:此の對法は作品例が少ないので、此の對法を知らぬ者が多い。依って、此を用いるときは、必ずこのページに書かれていることを検証し、自分自身の知識としてから用いて下さい。

 

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