漢詩詞対句句中對 中山逍雀漢詩詞填詞詩余楹聯創作講座
形式
四文字・五文字・六文字・七文字・八文字・・・の句の中で構成される對句を句中對と言う。一句の文字数によって対句の構成は各々に異なるが、四文字・五文字・七文字の構成法を会得すれば、他の殆どの構成に対応出来る。
四文字句
○○ 櫻花 前半
●● 柳葉 後半(対句)
千紅萬紫・檐頭磴下・鐘楼石磴・紅紅白白・吹香競美
或いは
●● 半壁 前半
○○ 三春 後半(対句)
酌酒裁花・養拙通神・託酒投詩・煮茶弾琴・浄室高論
五文字句
×○○
蛩啼 前半 註:残蛩啼の省略
○●● 残月照
後半(対句)
茶煙新酒熟・風迷香雪漲・花散疎雨過・花紅新樹緑・窗閑孤雁叫
○×○ 人來
前半 註:人又來の省略
○●● 春又去 後半(対句)
七文字句
●●○○
又惹詩情 前半
×●○○ 惜残花
後半(対句)註:又惜残花の省略
只對陳篇養吟魂・微月成鈎雨如煙・静照香葩對暮雲・巧酒盈樽句難成・亦数歸禽送流年
註:×の所の文字は省略された文字と理解すれば良い。此処に数例を挙げたが、定まった形式がある訳ではないので、適宜その組み立てを案出する事が肝要である。
註:色には色を、数には数を、名詞には名詞を、動詞には動詞を・・・など、平仄を逆にし、文法構造を同じにする事が条件となる。
註:容易に想像の出来る字が省かれていると理解すればよい。これは同じ文字でも、或いは逆の意味の文字でも可能である。
註:省略を用いた句中の対は、以下の三通り読み方が出来る。
@−對を構成する句として読む
A−対を構成しない句として読む
B−互文を構成する句として読む
何れの場合も、読み方は違っても、内包する句意はほぼ同じである。
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