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この對法は説明するよりも、実物の提示の方が判りやすいので、以下に作例を示して、説明の任を免れる。
夏暑夏不衰,秋陰秋未歸。
議月眉軟月,論花頬勝花。
この句を判りやすく並べ替えると
夏暑
夏不衰,
秋陰
秋未歸。
同様に
議月
眉軟月,
論花
頬勝花。
七言の絶句や律詩の場合は「夏暑夏不衰,秋陰秋未歸。」の句法は対応できるが、「議月眉軟月,論花頬勝花。」の句法は、平仄配列の規範上対応出来ない。
作例を挙げると・・・
新蛩新月新秋動,
人坐人吟人影横。
この句を判りやすく並べると
新蛩
新月
新秋動,
人坐
人吟
人影横。
註:作例は、七文字全部を対照にしたが、現実の作品では、四文字を対照にした作品が殆どである。
「議月眉軟月,論花頬勝花。」の句法は、七言の絶句や律詩の場合は、対照の文字が二・四・七番目の字で、規範で平仄が決まっているので、対応は難しい。勿論古詩の場合は可能である。
緑酒重陽酒,
紅顔壮士顔。
この句を判りやすく並べると
緑酒
重陽酒,
紅顔
壮士顔。
註:新体詩の「同義重出不可」の規範に触れる様に見られるが、対句句法として、整った用い方をするならば、句法の範疇として許される。
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