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對仗の形態TopPage

総論

 一般には對仗の形態を対句というのに、何故對仗というのか?

 厳密に言えば、対句とは、まずその前提となる「句」が有って、その句に対して、一定の要件を備えて対応する句がある。その対応して出来た句が「対句」なのである。

 對仗とは、前提の句と対応の句(対句)を含めたひとまとまりを云う。創作者の立場からすれば、対句だけを対象にするのではなくて、前提句と対句の双方を対象とするのである。依って「對仗」として講を進めることが妥当である。

1−句の中だけで對仗を完結させるもの。
  詩の場合は文字数が奇数なので、一部の文字を共有させることで、其の弊を逃れる。

  五言の場合;字字、字字

          字字、       ;隠された文字
          字字字        ;共通の文字  


  七言の場合;字字字、字字字

          字字字字、     ;共通の文字
          ○字字字      ;隠された文字

 1−1名詞を共有させるもの
秋郊茅屋夜書窗;秋郊茅屋○夜書窗

秋郊茅屋
夜書窗

君看野菊去家郷;君看野菊○去家郷

君看野菊
去家郷

 1−2動詞を共有させるもの
懐君執筆我開封;懐君執筆○我開封

懐君執筆
我開封

賞秋酌酒菊投詩;賞秋酌酒○菊投詩

賞秋酌酒
菊投詩

 

2−句の一部で對仗を構成するもの。句中對と云う。
  詩の場合は七言句に適応される句法で、七言の中上四文字を使って、二字+二字で對仗を作る句法である。この場合、当該句が他の句に対して、對仗を形成するとは限らない。一句だけの謂いで有る。

村園野水一郊秋

村園
野水

訪詩伴友寺楼秋

訪詩
伴友

 

3−二句で對仗を完結させるもの
  句の内部に措いては對仗を構成していないが、出句と落句の間に於いて、對仗を構成する句法である。

村園柿熟秋光淡,野渡芦枯暮靄幽。

村園柿熟秋光淡,
野渡芦枯暮靄幽。

 

凄凄二月思君面,恋恋三春謝世縁

凄凄二月思君面,
恋恋三春謝世縁

 

4−章と章との間で對仗を構成するもの。隔句對と云う。

荒墟小径秋光静,信歩題詩不問程。

俗事多年冬夜寂,忘吾勧業自多驚。

 

5−句中對と出句落句の間の對仗の組み合わせ
   句の内部に措いては、出句・落句、双方で各々句中対を為し、下三字だけを出句と落句間で對仗を構成させる。

紅楓白壁偏添色,繞澗随風不耐秋。

紅楓
白壁   偏添色,           
出句

繞澗
随風   不耐秋。           
落句

 

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