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虚接TopPage

 虚句とは、目に見えない事柄を叙した句を謂い、虚句を絶句の第三句、即ち転句に用いた作品を虚接の作品という。

 概ね第三句に虚語を用いているのが虚接で有る。だが事実を述べている様で、実は虚句で有る場合も有って、その区別は簡単ではない。虚接は才気を発揮する変化に富んだ手法である。

 従って虚接の句は技術的により高度なものが要求され、そこには前後句との自ずから成る調和がなければ成らず、彫琢の跡が見えるようでは浅薄になる。

 絶句の作り易さから謂えば、転句に虚句を用いて、合句に実句を用いる配分が比較的作りやすく、安定した作品ができる。

秋思  張籍
洛陽城裏見秋風,欲作家書意萬里。
復恐匆匆説不盡,行人臨發又開封。

寄友  李郡玉
野水晴山雪後時,獨行村道更相思。
無因一向渓橋酔,處處寒梅映酒旗。

宮人斜  雍祐之
幾多紅粉委黄泥,野鳥如歌又似啼。
應有春魂化為燕,年年飛入未央棲。

自遺  陸亀豪
數尺遊絲堕壁空,年年長是惹春風。
争知天上無人住,亦有春愁鶴髪翁。

訪隠者不遇 寶鞏
籬外涓涓澗水流,槿花半照夕陽収。
欲題名字知相訪,又恐芭蕉不耐秋。

註:起承転合の配置と意義についての解説は、こちらを参照してください

 

  厳冬 編者
門巷人語絶,窗前玉樹生。
多愁羞素志,禍福是虚聲。

  七言絶句
寒窗破壁夜方深,竹馬登仙冷透襟。
読罷信書燈欲凍,紛紛暁雪白塵侵。

  三四輩
茶店無人訪,難抛梅一枝。
我約三四輩,買酔得新詩。

  七絶
枝頭残雪竹籬邊,凍指摘芽候気先。
欲給春香晩餐菜,寸心況復罩厨烟。

  五絶
老樹花空落,優游日正長。
偸閑何事好,凭欄浴春光。

 

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