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依韵TopPage

 漢詩詩法の一つで、対象作品の韵目に合わせる事が条件で、もし対象が一東の韵で作られているのなら、こちらも一東の韵目の文字を用いる。そのとき、どの文字を用いるか?用いる順序はどうするのか?は不問である。

 ただ茲で注意をすることは、創作の趣旨を踏襲するか否かの問題があるが、依韵は前作を踏襲する必要は全くない。

 依って、応酬としての詩法ではない。相手に関わりなく、対象として選んだ作品と同じ韵目の作品を作る事である。

 例えばこんな作品がある。

  贈殷亮   戴叔倫
日日河邉見水,傷春未已復悲
山中舊宅無人住,來往風塵共白

 この作品は古典作品であるから、使用されている「流・秋・頭」の三っの韵字を対象とするには、古典韵を用いるのが無難である。

 内容は随分と愁いに満ちている。水流は留まることのない歳月の経過を謂い、悲愁とは一年サイクルの最終章、白頭は人生サイクルの最終章である。

 依韵と云う詩法は、これらの内容にも、韵字にも一切関わりを持たなくとも良いのである。ただ単に、前作と同じ韵項目で有れば、其れでよいのである。

麦秋五月緑陰,世路怱忙不暫
賎酒詩痾能養老,貧窮富貴杞人

 対象とする作品は、古典尤韵なので、こちらも古典の尤韵にした。内容は対象作品と全く関わりがない。戯れに、逆にしてみた。

  其二
東風一路共朋,鳥語間關花未。攤舗四三無客問,墜紛一二使人
過年追憶酬新詠,知己相逢登小。杖頭携酒謀小酌,油油江水只随

 

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