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進退韵TopPage

 進退韵は律詩に於ける押韵法の一つである。即ち律詩の第二句と第六句に「甲韵」を用い、第四句と第八句に「甲韵の通韵」を用いるのである。

 ただ現時点に於いて主流を占める現代韵は、既に現役を退きつつある佩文詩韵の百六韵に比べて数がずっと減って、平韵十八韵、仄韵十八韵の合計三十六韵で有る。依って現代韵は佩文詩韵の通韵の範疇に有るとも謂える。

 通韵云々は、佩文詩韵を前提にした謂いで有って、佩文詩韵が既に古典に成りつつある現状に於いては、この詩法が如何ほどの意義があるかは疑問である。

 佩文詩韵は、平仄を合わせて百六の韵(母音)に細分されている。だが母音に幾分の融通を持たせれば、韵の数を少なくすることが出来る。即ち「通韵」で有る。

  進退韵の詩法は、律詩の起聯(首聯)と頷聯と頸聯と合聯(結聯)各々交互に通韵で押韻するという詩法である。

庭梅
芒鞋花径自春風,信歩偸閑望不窮。  風・窮=東韵

万物來期復逐約,一枝未咲故敲窗。    窗=江韵

時時案句安吾分,日日思君慰比躬。    躬=東韵

破蕾矮梅疎廉下,送香閨室影相雙。    雙=江韵

 

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