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七言古詩一韵到底格 TopPage

 古詩とは唐以前に、新体が出来る前の詩歌形式で、古詩には平仄の規定はないと謂われているが、ただ七言古詩一韵到底格には平仄に関する定めがあり、「平韵の詩」か、「仄韵の詩」かに依って、その規約は異なる。

平韵の詩

※○※※●※●,※※※●○※☆。

注:☆ 平聲の韵
注:● 仄聲
注:○ 平聲
注:△ 基本は平聲だが仄聲でも可
注:▲ 基本は仄聲だが平聲でも可
注:※ 句法に叶えば平聲仄聲を問わない

イ 出句の第二字目は平。
ロ 出句の第五字目は仄。
ハ 第一句の第七字は平聲字で押韵する。
ニ 出句の第七字は仄、但し第一句目は押韵するので、それに従う。
ホ 落句の第四字目は仄。
ヘ 落句の第五字目は平。
ト 落句の第七字目は平韵。
チ 出句の二平五仄はやかましくないが、落句の四仄五平は絶対。
リ 律句を用いてはならない。
ヌ 通韵は用いても良い。

注:律句とは、詩のリズムの法則、二四不同、二六同を加味した平仄配列を謂う。

 

  山中問答 唐 李白
問余何意棲山中,笑而不答心自閑。
  平  平  韵     四仄五平 平韵

桃花流水杳然去,別有天地非人間。
  平   仄 仄      仄平  韵

 

  石鼓歌    韓愈
張生swheng1手持石shi2鼓文wen2,勤我試作zuo4石shi2鼓歌ge1。

少陵ling2無人謫zhi2仙死si3,才薄将奈ain4石shi3鼓何he2。

周綱gang1陵遅四si4海沸fei4,宣王憤起qi3揮hui1天戈ge1。

大開kai1明堂受shou4朝賀he4,諸侯剣佩pei4鳴ming2相磨mo2。

蒐于yu2岐陽騁cheng3雄俊jun4,萬里禽獣shou4皆jie1遮羅luo2。

鐫功gong1勒成告gao4萬世shi2,鑿石作鼓gu3□gu3嵯峨e2。

従臣chen2才藝咸yi4第一yi1,練選撰刻ke4留liu2山阿e1。

注:□;やぶれる;U+96B3
注:石鼓;周の宣王の時、史籀が頌を作って功績を記した鼓形の石。
注:発音表記は現代漢語に依る。作品は古典で有る。現代と古代では、発音が違う事は当然の事である。表記の発音を見て、格律の云々は、適切を欠く。
注:例題は七言古詩一韵到底格平韵の詩である。

 

仄韵の詩

※○※※@※※,※●※※A※★。

注:★ 仄聲の韵
注:● 仄聲
注:○ 平聲
注:△ 基本は平聲だが仄聲でも可
注:▲ 基本は仄聲だが平聲でも可
注:※ 句法に叶えば平聲仄聲を問わない

@A 関捩(カンレツ)。
イ 出句の第二字目を平字にする。
ロ 落句の第二字目を仄字にする。
ハ 出句と落句の第五字目を関捩と謂って、@が平聲ならAを仄聲にする。同様に@が仄聲ならAは平聲にする。
ニ 通韵を用いても良い。
ホ 第一句の七字目は押韵する。

注:文学作品の規約というものは、長年の淘汰によって出来上がったもので、先人の作品があながち規約に合っているとは限らないが、これは経過の関係からして当然のことである。
 従ってこのことをして、規約を破っても良いという理由には成らない。

 

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