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漢詩を中国語の読みで楽しもう

1-静夜思 2-望廬山瀑布 3-早發白帝城 4-黄鶴楼送
5-洞庭醉后      
       
       
       
       
       

 漢詩のテキストを開くと、平仄と韵と云う言葉に出会う。大抵の人は此で躓いて仕舞う。此は、漢語をその儘用いているから突き当たる障害で、日本語で説明すれば、簡単な事柄なのです。

 漢詩は次の3っの要素で構成されています。
1−文字数
 定型では文字数が予め決まっています。五言とか、七言とか云うのは、文字数の事です。

2−アクセント
 平とか仄とか云うのは、文字のアクセントの事です。平らかなアクセントと、上がり調子のアクセントを「平聲」といい、その他のアクセントを「仄聲」と云うのです。

3−母音
 母音の事を漢語で韵と云います。句の末字を押韻すると云うのは、末字の母音を揃えると云う事です。

 以上の事を知った上で、このページを見て頂ければ、漢詩詞の有り様が、一層理解される事と想います。

漢詩詞を学んでいると、実際に中國人はどの様な発音で読んで居るのだろうか?と言う好奇心に駆られる。平仄だ!韵だ!と口うるさく学んでも、所詮は字面と目だけで、肝心の耳はなおざりにされている。

 中国語を少しでも学んだ人なら、発音記号さえ分かれば、簡単に読めて、雰囲気は掴めるのである。

 然し、中国語のどのテキストを開いても、詩歌の読みはお目に掛からない。一々辞書を引けば用足りるのだが、つい其処まで手が出ないのである。

 本稿は、現代の発音を調べて書き込んだから、当然の事ながら、現代韻と謂うこととなる。平仄も亦然りである。編者は古典韻と現代韻を逐一陳べているが、その相違点も検証して頂きたい。

 本稿は、漢詩の中国語読みを、少しずつではあるが随時追加しつつ掲載することとした。

註:中國は多民族国家で然も広大な彊域を有しています。文字はほぼ漢字で通用しますが、発音や言い回しについては、当然の事ながら複数有るというのが現状です。然し、中華人民共和国政府は、統一した文字と発音を制定しています。一般にこれを中国語と称しています。

註:1・2・3・4 の数字は、声調を表します。
  1は陰平で、2は陽平です。共に平聲です。
  3は上聲で、4は去聲です。共に仄聲です。
  入聲は既に消滅しています。
  この外に、声調を伴わない輕音が有ります。

                    編集子 拜

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