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漢詩詞論攷 詩と詞の違い

 この講座の表題は「漢詩詞」です。日本人の謂う「かんし」は漢詩が殆どで、漢詞は殆ど聴きませんが、詞と詩の違いについて考えて見ましょう。
 

 「詩」と「詞」は見た目も違いますが、本質も違うのです。

 「詩」には自由旋律の詩と、定型旋律の詩が有ります。
そして、詩は文字によって目に訴え、耳によっては朗読・朗唱などされます。然し何れも楽曲が付くことは前提にしていません
 詩の理解は、目による理解を基本にして、その餘として、朗読や朗唱が有るのです。

 「詞」には自由旋律の詞と、定型旋律の詞が有ります。 
そして、詞は文字によって目に訴え、耳によっては朗読・朗唱などされる事は有りますが、それは本質的な機能でも目的でもないのです。本質的な違いは、何れも楽曲が付くことを前提にしています。詞は、耳による理解を根幹にして、います。その餘として、書法が有るのです。

 詞と詩は機能が異なり目的が違うのです。詞は、曲にのって耳にした段階で理解されるもので、目で読んで理解される事を本義とはしていません。それが「詞」と「詩」の大きな違いです。

 文字だけで理解されることを根幹にしている作品は、「詞」ではなくて「詩」なのです。

 詞は楽曲と一体になっているので、必要に応じて楽譜が一緒にあります。

  臨江仙 寂寂珠簾春去也

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  點絳唇 近水明窗

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