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創作者のための 参考作品の読み方

 漢詩詞創作学習で、多読・多作・多推敲と言われている。創作とは言っても、先ずは真似ることから始まる。

 漢詩詞創作の第一歩は、参考作品を読むことから始まる。読む対象としては、その質の高さと長年の淘汰に絶えた実績から、中国古典作品を薦める。

 創作者は作品を鑑賞し、楽しむ爲に読むのではない。創作のためには、作品から詩法と構成と、更に作者の心情を探らねば成らない。

 巷間出回っている漢詩と銘打った書籍には、創作者の技量に耐えられるだけの詩法は解説されていない。

 作者の心情は、解説者の目を通した心情であって、創作者の目から見た心情ではない。

 依って、創作者としては、漢詩と銘打った書籍の類は、語彙を読む程度の参考には成るが、それ以上に読むことは却って、創作の支障になる弊害の方が多い。簡単に読み下しを読んで、解説は読まない方がよい。出来れば白文だけで充分である。白文だけ読むのなら簡単で時間も些少で澄むから、数がこなせる。千首でも二千首でも読むことである。

 創作者は、すらすらと読める必要はない。どうやら読めればそれでよい。漢字が読めれば一句たつた五字か七字であるから、句の意味を読み取ることは簡単である。文字を探って構成と詩法を確かめるのである。そして重要なことは、自分の目から見た作者の心情を探ることである。

 詩法よりも構成よりも、自分の目から見た作者の心情を探ることが、創作の学習として最も重要なことである。

 どんな気持ちで、どんな作品を作ったか?作るのか?此を心得ないと、人口甘味着色料で作った料理のように成ってしまう。

 自分の目に照らし合わせて、作品を読むと、青空のように晴れ渡っていた作品が、如何に人間臭いかが解る。人間臭さが解れば、人間臭い自分の心情を写す参考にすることが出来る。

 

 

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