漢詩詞論攷創作態度の7 中山逍雀漢詩詞填詞詩余楹聯創作講座こちらからもお探し下さい

詩を作る態度−私の場合 其之七TpPage

 中国語の手紙に疎い日本人には、詩詞の応酬が大いに役に立つ。例え手紙が書けたとしても、ラブレターでもない限り、応酬がそう長く続く筈もない。手紙は書面から嘘八百を見抜くことは難しいので、中身は余り当てにならないが、詩歌作品は、数読すれば嘘か本当か直ぐに判るので、相手の真意を読み間違えることは少ない。

 何れにせよ詩歌仲間の間で嘘を憑いても詮無いことだから、嘘を書き連ねる必要もない。前置きはこれくらいにして本題に入ろう。

 詩題に「次韵」「和韵」「用韵」等がある。此の詩題の基本にある主旨は、応酬である。応酬と云っても、相手が実在するとは限らない。だが、何れにせよ「次韵・和韵・用韵」等の詩題を冠した場合は、相手を意識して話し掛ける態度で無ければならない。

 応酬詩には3ッの要素がある。

1・・・相手の作品を読んで、その作品の一部か或いは全部か?何れにせよ同感する要素を選出して、同感の意思表示をする。

2・・・私はこうなんだ!こう思って居るんだ!と云う自己主張をする。

3・・・両者に共通する事柄を探し出して述べて結びとする。

 応酬詩の詩題なのに、中身は自分勝手なことばかり書かれていては、貰った方は一つも嬉しくない!

 

散曲元曲楹聯自由漢詩笠翁対韻羊角対漢歌漢俳填詞詩余曄歌坤歌偲歌瀛歌三連五七律はこの講座にあります